本日2/13、東京都教育委員会より令和7年度都立高校入試の最終応募倍率が発表されました。最終応募倍率の紹介と、実際の受検倍率、実質合格倍率との違いについてお話します。
(結論としては、最終応募倍率よりも実質の合格者倍率は低くなることをご説明いたします。)
1.概況
都立高入試の願書差し替えが終わり、応募状況が確定しました。
全日制で願書を取り下げた人数は1,747人(最終応募者の4.5%)で、再提出した人数は1,726人でした。
最終応募倍率
全体の最終応募倍率は1.29倍で前年度(1.38倍)と比べ0.09ポイント下がりました。主要な学科の応募倍率は以下の通りです。( )は前年度の倍率です。
普通科1.36倍(1.47倍)
コース制1.23倍(1.63倍)
普通科単位制1.34倍(1.46倍)
専門学科は1.01倍(1.04倍)
総合学科は1.25倍(1.33倍)
各高校の最終応募状況については、東京都教育委員会や、Vもぎを運営する進学研究会のサイト、Wもぎを運営する創育の新教育SchoolGuidewebで確認できます。
2.棄権率と実受検倍率
今回発表されている倍率で、応募倍率(応募者/定員)は確定です。
しかし、応募した人の中で、棄権する人がいるため、実際の受験者と合格者との倍率はこの数字よりも低くなります。
進学研究会さんが発表しているデータには過去受験率とそこから推定した推定受験数が書かれています。また、新教育SchoolGuidewebのデータにも同様に推定棄権率と推定受験倍率が書かれています。(下図はそれぞれのデータの抜粋となります。元データはリンク先から是非ご覧ください)
学校によってはこの棄権率が大きくなる場合があり、日比谷高校などの都立トップ校では特にその影響が大きく、
最終応募倍率2.00倍(応募507/定員253)に対して、推定受検倍率1.58倍~1.60倍(受検者400~405/定員253)と大きく減少する予想がたてられています。
棄権率は学校によって大きく異なるものの、もっとも大きい日比谷で20%、少ない学校でも4%程度の棄権者が例年出ています。
これによって受験する人数は応募する人数に比べてやや減少し、倍率も減少します。


3.入学辞退者と実合格倍率
さらに、合格した人の中で、入学を辞退する人がいるため、高校側はそれを見積って定員よりも多くの合格者を出します。(上の図、推定数値の合格数と定員の数の違いに注目)
進学研究会、新教育SchoolGuidewebのどちらも表現は違うものの、その数値も推定してくれています。
さきほどの日比谷高校の例で言うと、
最終応募倍率は2.00倍(応募507/定員253)
推定受検倍率1.58倍~1.60倍(受検者400~405/定員253)
推定合格率1.49倍(受検者405/推定合格者271)
といった形で現在の発表数値と大きく異なる倍率が出ています。これらは推定ではあるものの、過去の最終応募、受検、実質の倍率を見る限り、大きく間違えることはないでしょう。
4.最後に
最終応募倍率を見て、色々な思いがあると思いますが、実質的に合格する率はもう少し良い数字になります。受験生の皆さんは悲観的になることなく、最後まで諦めずに、自分の力を信じて頑張ってください!
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